スタイリスト 森 慶子
最愛ブランドから選ぶ
「新しいシンプルシック」
自宅でも外出先でも心地よく過ごせるかどうかが、服選びでさらに重要になっている今、森慶子さんが絶大な信頼を寄せるブランドからエクラ世代の女性におすすめしたいアイテムを厳選。

- Profile
- Keiko Mori
もり けいこ●大人の女性が素敵に見えるカジュアルスタイルという視点から企画する、品よくこなれ感のあるコラボアイテムやセレクト商品が毎回、大人気。
Style 01
L’UNE
フェミニンなドレスをカマーバンドでマニッシュに。
そのさじかげんも絶妙なドレス

パリマダムの必需品でもあるL.B.D.(リトルブラックドレス)。デイリーからフォーマルまで大活躍
透け感がありながら透けにくいシフォンプリーツとバックサテン素材でニュアンスのあるドレス。くるみボタンであらゆるシーンにも対応。ウエストゴムで着心地もよく、しわになりにくいのもうれしい。ウエストゴムで、内側に調節可能なパーツつき。付属のカマーバンドでウエストマークも可
L’UNE
“適度に華やかでシックな服で、大人の女性をより魅力的に”
「リュンヌのブラックドレスは、流行に左右されることのないデザイン。これから先、何年も活用できて、すごく便利だと思います」。ふんわりとしていてもすっきり見えるトップ部分と、タイトでもぴったりしすぎないスカート。大人の女性の体型をうまくカバーしてくれる計算しつくされたワンピースだ。
Style 02
THIRD MAGAZINE / Aeta
ウエストで絞ったドレープの陰影がシックな、
ネイビーのジャージーワンピース

気軽にふだん使いもでき、きちんとした印象にもなる一着
身幅の広い型から、ウエスト前両側の幅広リボンを前でクロスして後ろで結ぶと、このシルエットが完成。少し高い位置にあるウエストを絞りフィットさせることで、スタイルアップ効果も加わる。
THIRD MAGAZINE
“シンプルなデザインを幅広リボンでモダンな印象に”
この特集のためにつくられたまさにエクスクルーシブな一枚。「美しい服づくりの姿勢に共感するお気に入りのブランド、サードマガジンで選んだのは、今の時期は一枚で、冬にはコートインに着られるウール混のジャージーワンピース。着心地がよく、気分が上がる服になりました」。袖丈は短め、着丈は長め、前スリットは深すぎず浅すぎず。ディテールにもこだわった。
熟練の職人技が可能にした、精巧な編み込みレザーのバッグ
素材にこだわるアエタの人気商品。はり合わせた革を職人が手編みでつくり込むことで型くずれしにくく、適度なカジュアル感とレザーならではの品格をあわせもつ逸品。新色ダークブラウンも登場。
Aeta
“カジュアルからきれいめまで秋冬にも使えるレザートート”
「ひと目惚れして以来イチ押しのバッグブランド。ほっこりしがちなかごを、レザーで洗練させているところが魅力。こまやかに編み込んだしなやかレザーで、季節を問わず使えて重宝します。どんな色にもなじみやすいブラウン系と、重い印象になりがちなダークな色の服を明るく彩るアイボリー。どちらも優秀」。昨年10月号で即完売したバッグの色違いを、リクエストに応えて。
Style 03
raspail
ベージュ×キャメル。
気品あふれる異素材&同系色のハーモニー

ストール感覚で手軽に使える着心地最高の軽やかコート
目の詰まったウール混のニットジャージー。なめらかさと適度な張り感のあるこの生地と上品な色合いはエクラ別注。お出かけにはもちろん、ワンマイルウエアとして日常シーンでも活躍するコート。カシミヤ同様に細く柔らかな繊維のウールと綿糸のダブルフェイス生地。シンプルなAライン
シックなコーディネートの必需品。キャメル色のタートルネックニット
肌ざわりのいい素材感と肌映りのいい発色。シンプルを極めた薄手のタートルネックニットは、どんな服とも相性がよくて、頻度高く活用できる便利アイテム。お手入れしやすいウォッシャブルウール。インナーとしてもかさばらない最適なシルエット。タートル部分と袖口は着こなしになじむディテールが優秀
ベージュのワントーンコーデに最適なセンタープレスパンツ
梳毛糸(そもうし)を使用した細い繊維でしなやかさを保ちながらも、張りをもたせる加工を施して。細身シルエットでも体のラインを拾わず、足もとをすっきり見せます。ノータックの正統派パンツ。裾内側のファスナーの開閉調整で、合わせる靴のバリエやシルエットの変化も楽しめる
エナメルコンビパンプス (ファビオ ルスコーニ) ¥25,000 + 税 / LEATHER BASKET M (アエタ) ¥46,000 + 税
raspail
“素材や細部のディテールまで、つくり手のこだわりを実感できる”
「ラスパイユはカジュアルでもどこか大人っぽくて、大好きなテイストです。コートはかしこまった印象にならず家の近所でも気軽にはおれるよう、ニットジャージー素材を選択。パンツは細すぎない美脚シルエット。大人の女性がつくる服は、体型も確実にカバーしてくれる安心感もありますね」
Style 04
LAPEREAU
上質なアイテムだから可能な、
カジュアルでも気品ある大人のレイヤードスタイル

家の中も外出も一緒。今季、手放せない一着に
パーカのこなれ感とカシミヤ混の上質な風合いをあわせもつ逸品。既存のプルオーバータイプをベースに前あきタイプに。どんな色にも合わせやすい杢もくグレーで、肉厚なニットなので手軽なアウターとして便利。ファスナーはもちろんダブルジップ使い。腰まで隠れる着丈でバランスよく暖かさも保証
美しさと気品を放つ、唯一無二のロングシャツ
ヨーク部分には張りのあるオックス生地を使用し、比翼仕立ての前立てなど、本格派ドレスシャツの要素を盛り込み、仕立てのよさとの相乗効果で、シンプルな中にも端正な魅力あふれる一着。長めのカフスがマニッシュな特別感を。サイドのラウンドスリットにはイニシャル刺繡入り
LEATHER BASKET M(アエタ) ¥46,000 + 税
LAPEREAU
“デイリーに楽しめるアイテムが充実の新ライン”
yoshie inabaならではのクオリティを生かした大人のカジュアルブランド。
「素材選びや修正を重ねるプロセスなど、随所にそのこだわりが感じられます。カシミヤ混のパーカは着脱のしやすさを考えて、ファスナー開き仕様で別注しました。ロングシャツも他と一線を画す完成度。その差は、着たときに歴然と現れます」。
信頼できるブランドの、毎日を心地よく過ごせる服
私が素敵だなと思うのは、服そのものだけではなく、つくる人の姿勢も含めて共感できるブランドです。今回ご紹介するブランドのデザイナーのかたがたは、素材もデザインも妥協することなく、一緒にものをつくっていく課程ではこちらが思う以上に考えてサンプルをあげてきてくださる。そんな誠実なところにも、プロ意識の高さを感じています。今回は、より「日常的に着心地よく過ごせる服」にこだわりました。素材の快適性を追求するのはこれまでと同じですが、ただ素材が気持ちいいだけではなく、自分らしいおしゃれをすることで、人前に出るときは自信をもちたいし、誰にも会わない家の中でも気分を上げたい──そんな思いをこめて選び、企画したものをそろえました
- 森 慶子さん