MYスタイルを作る最愛アイテムについて聞きました!
気になるあの人の
“MYスタンダード”
Vol.20 黒田知永子
おしゃれにスタイルがあり、自分に似合うものを知っているファッションのプロたちに、“マイスタンダード”について取材する連載。今月はモデル界のレジェンド、黒田知永子さんにお話を伺いました。

くろだちえこ●1961年、東京生まれ。学生時代に雑誌「JJ」でモデルデビュー。その後、女性誌だけでなく、テレビやCM出演など仕事の幅を広げる。雑誌「eclat」の表紙キャラクターとして8年間活躍し、今も世代を超えたおしゃれアイコンとして高い支持を得ている。黒を基調にしたブランド「nuit noire」のディレクションも務める。

©︎鍋島徳恭
Vol.20
黒田知永子さん (モデル)
黒田知永子さんは、おしゃれもレジェンド級。ファンはもとより、仕事を共にしてきた大勢のスタッフが黒田さんのセンスを絶賛するひとつの理由が、流行やルールに縛られず、自分の“好き”という感性を軸に服を着てきたことにある。
「好きなものはずっと変わっていません。20代の頃、香港で買ったカシミヤのニットは黒やベージュでしたし、それを黒いパンツと合わせていたのだから、今と変わっていないでしょ(笑)。その根っこには、母の影響が少なからずあって、紺色ニットにチェックのスカート、それに紺色のハイソックスを合わせて着せられていました。当時の私は白いレースがたっぷりついたハイソックスが履きたかったのに(笑)。
自分にとってのスタンダードをひとつ挙げるとしたら、それはシンプルなニット。クローゼットにはもう何年も着続けている黒いニットがたくさん、娘に〝もう買わなくてもいいでしょ″と言われるほど。でも衿の形やリブの太さ、素材の違いなど、それぞれの微差が私にはとっても大事なこと。そこに感じるのは、絶大なる信頼感と安心感。どれもシンプルなニットだけど〝やっぱりこのニットかわいい!″と思えると嬉しいし、すごくおめでたい自己満足も(笑)。これからも大切に着ます」。
CHIEKO’s
STANDARD
01
Tシャツ
丸首で肌に心地よい素材が好き
「首もとにフィットする丸首が好き。洗いざらしのコットンというより、ツヤがあって着ていて気持ちのいい素材を選びます。黒と白が圧倒的に多いけれど、転写プリントもときどき。何を着ても暑い夏。例えば麻のスカートと合わせて、自分が心地よくてだらしなく見えないおしゃれを心掛けています」


ぎゅっと詰まったクルーネックTは、立体的なアームパターンで動きやすく、二の腕を美しく見せてくれるつくり。ルーズフィットなサイズ感ながら、だらしなく見えずにきれいめコーデに合わせやすい。真夏でもさらりと着られるドライタッチが心地よい2枚組。
three dots 【unisex】2パックTシャツ モダンフィット ¥14,300
CHIEKO’s
STANDARD
02
デニム
流行に敏感でいたいから、ゆるり&たっぷりシルエット
「今、夢中なのは、ゆとりがあってダボっとしているシルエット。ボーイズデニムもたまに履くと可愛いけれど、それだけじゃないのがデニム。異なるシルエットを持っていると着こなしの雰囲気が変わって、新鮮な気持ちになれるんです。ゆるっとTシャツとゆるっとデニムは、暑い夏にも嬉しい組み合わせです」

はくだけでモードと女らしさが手に入るカーヴィシルエット。トレンド性が高いのに、ボディラインを拾わず手持ちのトップスがたちまち蘇る汎用性も魅力。淡めのブリーチブルーだから、軽やかに着こなせる。
SINME BIGデニム ¥39,600
CHIEKO’s
STANDARD
03
黒いワンピース
T.P.O.に合わせて選ぶ楽しみも黒ならでは
「涼しくてサラッと着たい日はゆったりシルエット、観劇などに行く日はフィット&フレアのニットワンピースというように、カジュアルからフォーマルまで活躍する黒いワンピースは何着か持っています。黒だからこそおしゃれの幅が広く、着ていて落ちつきます」

ほのかな甘さとモードのバランスが絶妙なティアードワンピース。身頃はジャージー、スカート部分は上品なシアーコットン素材が使われたティアードデザイン。ウエストサイドの切り替えがさりげないアクセントになって、大人も満足する仕様に。手洗い可能なコットン素材。
MERLETTE Irene ¥61,600
CHIEKO’s
STANDARD
04
ゆるいパンツ
着こなしのアクセントにぴったり
「実はパジャマパンツが大好き。シルクのテロっとした素材感とか、締め付け感のない履き心地とか。無地も便利ですがプリントのパンツがあると、おしゃれのアクセントになるので惹かれます。お気に入りは、ダークカラーの幾何学柄。柄が決め手だから、気に入ったものに出会ったら迷わずに!」

奥行きのあるシックな色合いでレオパード柄を表現したパンツは、山形県米沢市で織られた「米沢織ジャガード」を使用。初めての柄パンツでも取り入れやすく、夏のマンネリコーデがたちまちキャッチーな着こなしに。ウエストはゴム仕様でドレープ感のあるすっきりシルエット。
TICCA レオパードジャカードパンツ ¥26,400
CHIEKO’s
STANDARD
05
ダイヤのピアス
何はなくてもこれさえあれば!
「ピアスを開けた当時はさまざまなデザインをつけましたが、今は一粒のダイヤとフープピアスが一番。カジュアルな着こなしの時にはちょっと大きめというように、サイズ違いを楽しんでいます。余分なものがなくて、そぎ落とされた美しさがダイヤの魅力。アクセサリーは引き算しますが、ピアスは絶対! 顔まわりの輝きは欠かせません」。

楕円型のベースに7粒のダイヤを連ねたイヤーカフ。まろやかなゴールドとダイヤモンドの輝きが、耳もとを繊細かつ華やかに彩る。シンプルでいてエレガントなデザインは、普段使いからパーティシーンまで。
Hirotaka Joan Miro Diamond Ear Cuff S ¥57,200
CHIEKO’s
STANDARD
06
ペタンコサンダル
靴にはちょっとだけ流行を!
「靴やスニーカーには流行を取り入れる、それが私のひとつの考え方。靴にはっきりと流行があって、それを取り入れた方が手持ちの服を新鮮に着ることができると思うんです。今年はペタンコ靴がトレンド。私は足が小さいから、全身のバランスを整えるためにも少し足が大きく見えるデザインを意識して選んでいます」

柔らかで上質な羊革を編み上げた、ジルサンダーならではのクラフトタッチなデザイン。クッション性に優れたフットベッドとホールド感が、快適な履き心地を約束。リラクシーなムードにおしゃれ上級者見えが加わった価値ある1足。
JIL SANDER SANDAL ¥213,400
COLUMN
定期的に友人に会うためにゴルフを再開

若い頃に少しかじっていたゴルフを再び始めた黒田さん。
「古くからの友人に〝またゴルフやろうよ! なにか一緒にやれば、定期的に会えるよ!″と誘われたのがきっかけでした。ゴルフは時間がないと行けないスポーツ。仕事が忙しかったり、子育ての最中はなかなかできなかったけれど、今、やっとそういう時間が取れるようになったのだとしみじみ。若い頃よりちゃんと練習して、決して上手じゃないけれど、楽しくまわってこられるようになりました(笑)。屋外でのプレイは気持ちがいいし、気のおけない友人とのおしゃべり爆笑ゴルフは、今一番の楽しみです」。
取材・文/向井真樹