大きいさん、小さいさんのボトム選び❶
150cmエディター宮崎桃代が選ぶ
小柄映えする旬ボトム
新しい季節にまず手に入れるのは旬の香りがするボトム。シルエットとテイストの違うものが3 種類あれば、小柄な体型を生かした着こなしが変わり映えするはず。

- Profile
- 宮崎桃代
- Momoyo Miyazaki
フリーランスのエディター。小柄でも着られる服を求めて半世紀余り。「小柄は個性。服はリスペクトしつつ自分になじませる」が服選びのモットー。
シルエットとムードの異なるボトムで印象をチェンジ!
シーズン初めはいろいろな服が欲しい! あれこれと手に入れても結局いつも同じ感じになってしまったり、逆にチグハグで合わせにくくなったりする失敗もあるはず。私が季節初めに準備するのは、名脇役トップス1枚とシルエットの異なるボトム3枚です。なぜなら上半身にボリュームやクセのあるものを着ると、小柄はどうしても上半身でっかちになりバランスがくずれるから。上半身をほっそりタイトにしてボトムの印象をアピールします。ボトムはそれぞれ、Aラインに広がるスカート、ストレートな光沢パンツ、ゆったりワイド系のパンツ。シルエットを変えるのが、全体の印象チェンジに有効です。小柄だからこそ長めになる丈やユルッとしたゆるみを味方にするのも忘れずに。この3ルックを小物でアレンジして、私はこの秋冬をのりきる予定です。
- 宮崎桃代さん
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ハイウエスト&フレア。スカートは久しぶりにクラシックな雰囲気で
マキシ丈のマイブームが一段落、この秋はちょっと気分を変えてミディ丈に注目。ツイーディでありながら柔らかい織り地で着心地もラクなスカートは、身につけるだけでちょっと優雅な気分になれる。「ネップツイードは織りがゆるく自然なストレッチ力あり。ヒップのある人もない人もそれなりにフィットして、フレアがきれい」。トップスインにしてシュッとスレンダーな印象に。
ゆるやかなフレアが絶妙のボリューム感。「おなかからヒップにかけてさりげなくフィット。ネップツイードのほどよい厚みで、体のラインがあからさまにならないのもいい」。ブラウンは黒と茶のミックスカラー。
Point
後ろファスナーのウエストは内側にストレッチ素材が仕込んであり、ウエストに心地よくフィットする
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地味にならないツヤありブラックパンツでモノトーンに軽快なメリハリを
コーディネートは簡単なのに小粋に見える黒×黒。ゴムウエストのラクちん仕様ながら、ぬめるようなツヤが装いを盛り上げる、ちょいゆとりのストレートパンツ。マットなニットと光沢のあるパンツで黒にメリハリがつく。「上下を黒でつなぐのは小柄の鉄板スタイル。ストールとスニーカーを明るいグレーでアクセントにすると上下に目線を引きつけるから、ぐんとのびやかに見えますよ」。
マットになりがちな秋冬の装いを光沢で軽やかにトーンアップ。落ち感のある素材はしなやかに体に添うので、厳密なサイズ感が不要。「小柄でもそれなりにユルッと着られますが、私はちょっと裾上げします」。
Point
ゴム仕様のウエストでラクちん。サイドにちょっと張り出す両ポケットが、巧みにヒップまわりをカバー
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しなやかできれい。ひと目惚れしたパンツはハンサムでモードな装いを楽しみたい
なめらかでほんのり光沢を帯びる上質なウールジャージーがまず素敵。「ハイウエストとセンターのピンタックで下半身がグンと長く見えます。落ち感のあるジャージーは揺れる様子もドラマチックで、小柄にもほどよい量感」。リッチな見た目なのに、着心地はラクでしわになりにくいのもうれしいアドバンテージ。パンツが主役のコーディネートは、ほかのアイテムを黒とゴールドに絞って。
カシミヤと同等の極細繊維ゆえ、微光沢としなやかさが秀逸。メルトン素材は張りがあるのに柔らか。「ハイウエストで脚長効果も抜群なのでフラット靴やスニーカーで着るのがおすすめ。150㎝の私は少し裾上げが必要です」。
Point
ウエストは2ホック。幅広のベルトがソフトに、そしてしっかりとウエストをマークするので、きれいなシルエットをキープできる