MYスタイルを作る最愛アイテムについて聞きました!
気になるあの人の
“スタンダード”
Vol.9 高山 都
おしゃれにスタイルがあり、自分に似合うものを知っているファッションのプロたちに、“マイスタンダード”について取材する連載。第9回目は、モデルの高山 都さんにお話を伺いました。
たかやまみやこ●モデル、女優、ラジオのパーソナリティをはじめ、商品のディレクションなど幅広く活躍。ていねいな暮らしや生き方にも注目が集まる。リアルで今すぐ誰もがはじめられる暮らしのヒントが詰まった著書「高山都の美食姿」(双葉社刊)シリーズ1〜4も好評。
Vol.9
高山都さん (モデル)
衣食住にまつわる丁寧な暮らしぶりを発信するインスタグラムが評判の高山都さん。どんなコーディネートも“自分らしさ”に引き寄せるセンスと実力を覗かせたのは幼少期かららしく、驚きです。
「洋服が大好きで、2歳くらいから自分の服は自分で選んでいました。洋裁や編み物が得意だった母は、私と妹に夏はお揃いのサンドレス、冬はセーターをよく編んでくれました。生地や毛糸選びはもちろんのこと、雑誌を見ては“こういうのがいい!”とデザインをリクエストしたりして(笑)。そして最近、懐かしい写真を見返えしていて気づいたのが、“好き”にブレがないこと。レースのブラウスやチェックのスカート、アランニットにエナメルの靴などなど、トラッドやクラシックテイストの中にちょっぴり甘さのあるものが昔から大好き。アップデートこそしますが、色褪せずに愛し続けてきたおかげで私のスタンダードになっていったのだなぁと」
今、高山さんが新たに意識しているのが安さや利便性、トレンドを理由にした買い物を控えること。
「例えばプラスチック製品は便利ですが、ゴミがたくさん出てしまうので極力使わないように。お茶は自分で作るし、炭酸はソーダメーカーで。頑張り過ぎずに小さな心がけを少しずつ増やしていけたら!洋服も同じ。もし気分が変わったり似合わなくなってしまったら“次も大事に使ってね”と堂々と譲ってバトンをつなげたい。要らなくなったから誰かに押し付けるのではなく、そこまで想像した買い方をしたいと思っています」
MIYARE’s
STANDARD
01
デニム
困ったらデニム、困らなくてもデニム(笑)そんな存在!
「私にとってのスタンダードと言えば、真っ先に思い浮かぶのがデニム。丈感とかサイズとかシルエットはちょっとずつアップデートしつつ、その時の自分の体型や雰囲気に合うものを選んでいます。最近の気分は、腰ではくダブダブシルエット。カレンソロジーの展示会でオーダーしたものですが、古着屋さんでしか手に入らなかったタイプが好きなブランドで出会えたのが嬉しかったな。秋に向けてコーデを考えるだけでワクワクします」
程よいルーズ感×やや重めの生地で重心が下がるように計算された洗練ルーズフィットデニムを、サスペンダーで吊ってラフに履くスタイルを提案。色落ち感やヴィンテージライクな加工感がありながら、数々の人気デニムを送り出してきたカレンソロジーらしい上品な仕上がりに。
Curensology 【HPS別注】<&RC>ワイドルーズデニムパンツ×サスペンダー¥37,950
MIYARE’s
STANDARD
02
黒いワンピース
袖を通すとシャンとする私の制服
「リトルブラックドレスが大好きなので、お呼ばれの席やおしゃれして出かける日には黒を選ぶことが多く、ハレの日もケの日も黒のワンピースに頼りっぱなし。その信頼感は相当です(笑)。素材もタイプもいろいろな黒を持っていますが、レースやふんわりシルエットのガーリーなデザインも、黒なら甘くなり過ぎずに着られるのが嬉しくて。黒の面積が多くなると重く見えたり迫力が出てしまうこともあるので、デコルテの開きがきれいなものが今のお気に入りです」
両脇のリボンでギャザーを寄せても、そのまま垂らしても絵になる水玉柄のロング丈ワンピース。上質なドレープ感が特徴的なしなやかな素材は、軽やかに着用できてシワになりづらいのも高ポイント。トレンドに左右されないエターナルなプリント&デザインだから長く愛用したい。
SACRA 【HPS別注】ポルカドットワンピース ¥45,100
MIYARE‘s
STANDARD
03
ジージャン
1年中使えるからついつい買い足したくなる!
「子どもの頃から、スカートやキュロットと合わせて着ているジージャン。今の季節は冷房対策用に持ち歩いたり、冬コートの下に忍ばせてレイヤードする男の子っぽい着こなしが好き。すでに何着も持っているのに、見つけると欲しくなっちゃうアイテムの代表ですね(笑)。最近はボリュームスカートやタイトスカートに、ジャストサイズを選んで前を締めてシャツ感覚で着るのがお気に入りです」
創業10周年を迎えた人気ブランド「マディソンブルー」と、日本のデニムブランド「レッドカードトウキョウ」とのコラボジージャン。デザイナーが着ていた60~70年代の古着をベースに、生地や加工感を再現。着心地のよいコンパクトなサイズ感を、シャツ感覚で袖口をロールアップして着こなしたい。
MADISONBLUE BOYS G JAC DENIM ¥102,300
MIYARE‘s
STANDARD
04
オーバーオール
つながっている服好き。なかでもオーバーオールが一番
「デニムやジージャン同様、こちらも1年中愛用します。夏はキャミやタンクトップで、秋口はジャケットをはおってマニッシュにまとめたり、タートルニットを合わせてシンプルにとかいろいろなテイストで着ることができるのが好きな理由かな。カジュアルに着るより、相反するテイストに寄せるのが大人にはおすすめ。ご近所ではスニーカー合わせもするけれど、ヒールと合わせるのも好き。靴だけでガラッと印象が変えられますよ」
味わい深いヴィンテージ風の色落ちや、やり過ぎ感を抑えたクラッシュ加工がおしゃれな大人にフィット。後ろはサスペンダー風なストラップデザインで3段階の調整ができる仕様に。裾にはスリット、ビッグポケット、ブランドネーム入りのメタルボタンなど、こだわりディテールも満載。
RED CARD TOKYO Nomad ¥33,000
MIYARE’s
STANDARD
05
パール
毎日どこかにパールを身につけています
「長短ネックレスにチョーカー、ピアスにリングと、気が付けばどこかに必ずパール(笑)。着こなしに左右されない普遍的な存在感と、顔回りにつけることで肌や表情がパッとトーンアップするのも嬉しいですね。Tシャツに合わせると手抜きに見えないし、パールひとつでおめかし感が出るのもポイント。パールはオーセンティックなデザインが好きで、そこに他のアクセサリーを組み合わせるのが等身大のアレンジかな。ずっとつけ続けていきたいです」
きれいな真円と上品な光沢を放つアコヤパールのピアスは、3mmと小ぶりながらミニマルなデザインでパールの魅力を最大限に引き出します。土台と華やかなイエローゴールド。イヤカフとのコーディネートも楽しめます。
MIZUKI 14kt EARRING small akoya pearl stud ¥42,900
MIYARE’s
STANDARD
06
かごバッグ
夏だけなんてもったいない!!
「夏はもちろんだけど、冬のコートスタイルにも持ちたいかごバッグ。今のお気に入りは撮影で持たせていただいて購入を決めたレザー素材のアエタ。優しいミルクティカラーで、今年は浴衣スタイルにも合わせています。お気に入りのスカーフを荷物の目隠しに使っていますが、冬はそれをファー小物に替えるとまた新鮮かな、などと想像するのも楽しいんです。いくつも持っているけれど、運命の出会いをしてしまうと連れて帰りたくなる。“かごバッグ愛”も一生ものです(笑)」
高山さんが愛用して“名品”と太鼓判を押してくれたのがこちら。色はハピプラ別注カラーで、合わせやすいミルクティカラー。イタリアンレザーを手仕事で編み上げた内側まで美しい仕上がりと、使い込むことで風合いが増して愛着もひとしお。荷物多めの方にも使いやすいショルダー付き。
Aeta BASKET M+SHOULDER ¥63,800
MIYARE’s
STANDARD
07
メリージェーン
子どもの頃のときめきを思い出させてくれる1足
「大好きなカジュアルアイテムの鮮度を上げながら、程よくガーリーに仕上げてくれる頼りになるシューズ。子どもの頃から大好きでした。エナメルもいいしベロアも可愛いし、フラットでもヒールありでも素敵。色は黒がめちゃくちゃ使いやすいですね。秋になったらカーゴパンツにソックスを履いて合わせたいな」
スクエアトゥと上質なベロア素材で甘さを抑えたメリージェーン。足入れの良いクッション材をインソールに入れることで、フラットタイプでも足が疲れにくい1足に。秋冬になったらソックス合わせもできるようにと、あえてハーフサイズなしの展開。つい手が伸びる合わせやすさです。
Oblada OBLADA MARY JANE(VELOR) ¥29,480
MIYARE’s
STANDARD
08
ガラスのピッチャー
入れ替えるひと手間で豊かな気持ちに
「普段からガラスのピッチャーに入れた飲み物をテーブルに置いているのですが、それだけで心地いいと感じられるんです。持ち手があってもなくても、その佇まいが好きですね。作家ものから日本のメーカーのもの、浄水機能付きなどいくつか持っていますが、飲み物以外にもお花を飾るのに使ったりもしています」
冷蔵庫のドアポケットにすんなり入るスリムなガラスピッチャー。ふたをしたまま傾けるだけで飲み物を注ぐことができます。シンプルな構造だから洗いやすく、お手入れも簡単。耐熱ガラス製なので120℃までの温かな飲み物から水出し茶用まで、幅広く活用できます。
HARIO ウォーターピッチャー ¥2,200
MIYARE’s
STANDARD
09
バスケット
ホームパーティに活躍。普段はインテリアとしても
「保冷機能付きのバスケットを買いました。ピクニックに持っていけるくらいのサイズ感で、友人宅で1品持ち寄りのホームパーティの時にも活躍してくれそう。ワインや食材、手土産までもがしっかり入るのが魅力。普段はリビングやキッチンに置いているのですが、懐かしい感じのシンプルなデザインだから、邪魔になるどころかお家のいいアクセントになってくれています」
柳のかごに、防水・保冷機能付きの裏地を施したクーラーバッグ。間口はファスナーで開閉するつくりで自立するうえ、ワインボトルが立てたまま収納できるので、食材やお弁当を潰すことなく持ち運ぶことができます。スポーティなデザインが多い中、クラシックなかごバッグ型が新鮮!
a+design 保冷機能つきピクニックバスケット ¥8,800
COLUMN
和装にハマっているという高山さん。「新しいものも仕立てるのですが、アンティークやリサイクル着物も大好きで、サイズが合うものを見つけては普段はお洋服に合わせるバッグや小物を積極的にコーディネートして自分らしく楽しんでいます。どの着物も丁寧に作られているものが多く、大事に着れば何代にも受け継げるものばかり。誰かが手放したものを私が大切にしたり、私のお下がりをまた誰かが大事に着てくれたり…。日本が誇れる文化のひとつとしても“今年の夏は週2で浴衣”を実践中です」
取材・文/向井真樹