ようやく気温も下がってきて厚手のアウターが着られる季節になってきました。不思議な気温の夏と秋を経て、「ちゃんとしたコートがない!」と焦る人も、「このあとどうなるかわからないし本格的なコートは今年はいいかな……」と様子見の人もいらっしゃるかと思います。そんな方々に心の底からお伝えしたいのが、「今年は実はコートの当たり年なんです!」ということ。コロナ禍を経て、各ブランドが「何を作るか」という根本的な問いに立ち返った結果、自分たちの強みを生かした原点回帰のものづくりをしているところが本当に多く、それぞれの良さがギュッとつまった逸品が続々発表されているのです。10年先に「マイ・ヴィンテージ」になりそうな本当にいいコート、今年は思い切って投資する価値ありです!
01 「THE ROW」のブラックコート
着る人を「一ランク上の人」に見せてくれるブラックコート
思い切って手に入れるからには、長く使えるものを選びたい。さて、何色にする? 色選びで悩む人は多いと思います。黒はもちろん間違いのない安心のベーシックカラーだけど、「ただの黒」じゃない「一歩進んだ黒」がTHE ROWでなら見つかるのです。余計なものをそぎ落としたミニマル感と、着る人の体を確実に美しく見せてくれる計算されたカッティング。ゆるやかにカーブを描く肩のラインと、ショールカラーがシンプルな中にも女らしさをプラス。絶妙なショート丈はパンツ、スカートどちらにも合いコーデ力も抜群。深いブラックに染められたカシミヤ混の生地は肌触りも暖かさも最高です。
02 「MACKINTOSH」のAラインコート
老舗の底力がここに。進化した人気モデルを手に入れるなら今!
言わずと知れた英国を代表するアウターウェアブランドであるマッキントッシュ。定番から新作まで、毎シーズン多くのアイテムがリリースされますが、今年注目したいのが「NEW HUMBIE(ニューハンビー)」というモデル。こちら、人気の「HUMBIE」をより着やすくモードにアップデートしたものなんです。流れるようなAラインと服に合わせやすいショート丈はそのままに、今年はシルエットを少しコンパクトにしてより現代の女性に合うようにモダンにアレンジ。小柄さんにも似合いやすくなっています。老舗だけど常に挑戦を忘れないその姿勢にほれぼれ! なめらかなメルトン地に、こちらのコートは裏地のレオパード柄とロゴ入りのゴールドボタンもポイント。脱いだり着たりするときの仕草までエレガントに。
03 「JAKKE」のエコファーコート
ファーコートは実は着こなし自在。自分のスタイルを作ってくれる一枚
10年愛用できるコートにファーコート、しかも色柄のものと言われたら「んん?」と思わず首をひねってしまう人もいると思いますが、ここはあえて「これがいいんです!」と力説したい。デザイン性の高いファーコート、トレンドど真ん中ではないからこそ実はいつまでも色褪せないエターナルな便利アイテムなんです(担当もかなり昔のピンク×グレーのファーのビッグストールを長年愛用しています)。インに何を着たってコーデが完成してしまう信頼感。モード系でもいいし、コージーなリラックススタイルにもばっちり合います。年を経るにつけ「今年はこんな着こなししてみようかな」と新しいアイデアが浮かぶのも楽しい。JAKKEはサスティナブルなものづくりに定評があるロンドン発のブランド。着心地がよくてつやのあるエコファーの品質もさすがです。お気に入りの色柄に出会ったら是非!
04 「08 sircus」のリバーコート
ふわりと軽いリバーコートは毎年手に取りたくなる相棒に
今日はおしゃれするぞ!な日も、それどころじゃないよ、なお疲れな日も。なぜか気が付くと着ている服ってありませんか? まるで昔からの親友のようにそっと寄り添ってくれて、どんなシーンにも対応してくれるコートがあればこの先だって安心。そんな信頼感たっぷりの一枚、「08 sircus」で見つけました。このコートの素晴らしい点はとにかく「つくりがいい」こと。高品質の極細ウール「Super 140‘s」にビーバー加工を施し、さらにそれを手でまつって仕上げたダブルフェイスタイプ。生地はしなやかで、着る人の体に合わせて美しいドレープを描きだします。スペックをあれこれ述べていますが、とにかく羽織るだけで幸せになる軽くて暖かい絶妙な着心地なのです! デザインはシンプルだからこそ、年々少しずつ変わっていくファッションやライフスタイルにもフィットしてくれます。
05 「DAIWA PIER39」のダウンパーカ
実力派フィッシングブランドの技術とモードが出会ったら
「DAIWA PIER39」というブランドを知っていますか? 釣り具の「ダイワ」はちょっとアウトドアに触れたことがある人ならだれでもわかる日本を代表するフィッシング関連のメーカーなのですが、そのダイワが2019年よりスタートしたのがこのアパレルライン。自然と都市をシームレスにつなぐ服をテーマにしているだけあって、デザインはスタイリッシュ、なのにびっくりするほど高い機能性というのがモードなファンを増やしている理由です。アッパーにはヴィンテージ感ある色使いのポリエステルリップストップ素材を使用し、70年代のアウトドアウェアのようなこなれたムード。ただのアウトドアだけではない一歩進んだ「こいつやるな」感が漂います。もちろん、長年海と向き合ってきた老舗ならではのスペックも見逃せません。もはやバッグはいらないのでは?となる二つの大きなポケットはデザインポイントにも。フードは取り外し可能で、さらにたたんでコンパクトに収納できるスタッフバッグつきと至れりつくせりです。