スタイリスト 宇藤えみさんが提案
家族で楽しむ季節のめぐり
vol.2 冬のクリスマス
家族で楽しむ季節のめぐり
vol.2 冬のクリスマス
東京から葉山へ越して2回目の冬を迎える宇藤えみさん。今回は、毎年“宇藤さんちのクリスマスの食卓”を彩る作家たちの器を紹介。子どもたちの大好物をとっておきの器に。大人も子どもも大満足の、食卓のしつらえ。
シックで華やかな大人の食卓には
白とガラスが効いてくる
「クリスマスは毎年、“品のよさを感じる大人の食卓”をイメージしています。友人家族が料理を持って遊びに来てくれるので、白とガラスの器を用意しておく。打ち合わせなしでも統一感が生まれるし、あたたかみときらめきを足してくれるんです。この世界観にたどり着いたのは、白い器を作る素敵な作家さんに出会えたから。白って定番色のように思えるけれど、実は盛りつけにテクニックが必要。ですが、今回選んだ皆さんの器は、盛りつけに悩まず実用的で、どこか華がある。シックな食卓には白い器が効いてくることも教えてくれました。葉山の家で迎える2回目のクリスマス。最近は長男のプレゼントのリクエストが具体的になり、あと数年たてば、友達と遊ぶ!なんていうときも来てしまうかも。一緒に過ごせる今は、子どもたちの大好物を作って、ケーキを食べて、まだまだ私好みの食卓を楽しませてもらおうと思っています」
- from
- 宇藤えみさん
ぬくもりも華もある。
シンプルで使いやすい角田さんの白
輪郭がきりりと立ちシャープな印象でありながらも、どこか柔和な空気もまとう角田さんの器。「ほどよい厚みが安心感を与えてくれるんだと思います。作家ご自身が料理上手な方だそうで、作る側の気持ちも器から伝わってくる。中央の見込みの広さがちょうどよく、料理がとにかく盛りつけやすい。角田さんの“白”はほんのりグレーがかった落ち着いた白。どこまでも使い手に寄り添った器です」(宇藤さん)
一つ一つ異なる表情が
色気やスタイリッシュさを演出する
10年以上、有永さんが作り続けているバブルワイングラス。その美しい佇まいは吹きガラスの中でもピンブローという技法によるもの。作家がコントロールし尽くすのではなく、環境やガラスに委ねる、それによって生まれた個体差がまた魅力です。「ワインを注いだときに揺らぎが生まれ、なんだか色気を感じます。無理に均一化しない、ガラスと向き合う有永さんの誠実な手仕事を感じます」(宇藤さん)
食卓で、さまざまな質感の器をつなぐ、
美しいグラデーション
「釉薬の交ざりや溜まりが生み出す表情の豊かさが、松原さんの器の魅力。白やガラス、ウッドなど、どんな質感の器を隣に置いてもまとまりを生んでくれるのです。それはきっと、黄色と薄いグレーのグラデーションの器が食卓全体をつないでくれるから。わが家では、クリスマスみたいな特別な日はもちろん、毎朝塩おにぎりを盛る器としても愛用しています」(宇藤さん)。大はパスタ皿やカレー皿として、小はちょっとした和え物を盛りつけても◎。
- \ LEEマルシェ初 /
凛としたプレーンな1枚は、
食卓に洗練感をもたらしてくれる
伊藤環さんがプロデュースするプロダクトライン「イチタスゼロ」から、今回は幅広い用途で使えるオーバル皿をセレクト。見込みが平らなので、ケーキの取り皿としても安定感があり、汁気のある料理とサラダを一緒に盛っても味が混ざり合わない長所も。「環さんの器は暮らしになじむ。普段の料理をご馳走に見せてくれるきれいな“白”に惹かれ、何枚も揃えてしまいます」(宇藤さん)
- Profile
- 宇藤えみさん
フード・ファッションスタイリスト。雑誌や広告などさまざまな媒体で衣食住のスタイリングを手がける。夫、7歳の息子、1歳の娘の4人家族。昨年冬に自然あふれる葉山へ移住し、その素敵な暮らしぶりは@homeLEEでも掲載中。インスタグラム:@emiuto