今週のエンパワメントワード「できるならあなたの薬になりたい ベッドから出る理由を与えてあげたい」—『Deep End』より

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ホリー・ハンバーストーン ジャケット写真

Can You Afford To Lose Me?Holly Humberstone 配信中/ユニバーサル ミュージック
作詞・作曲:Holly Humberstone, Rob Milton, Benjamin Francis Leftwich
対訳:矢岸礼子(Lively Up)

“味方の存在”が心の不調から抜け出すきっかけのひとつに

家族や親しい友人など、身近な人がメンタルヘルスの問題に苦しむ姿を見て、戸惑ったり、自分自身もつらくなったりしたことはないだろうか。数年前、私も親しい人が心の病気にかかり塞ぎ込んでしまったとき、どう接すればよいかわからず、頭を悩ます日々を送ったことがある。そんなときに、シンガーソングライター・Holly Humberstone(ホリー・ハンバーストーン)の『Deep End』が、心の問題を抱える人との向き合い方のヒントをくれた。

Holly Humberstoneは、英グランサム出身の23歳。2020年に、EP『Falling Asleep At The Wheel』でメジャーデビューし、ウィスパーボイスで歌い上げる内省的な楽曲で、瞬く間に世界から熱視線を浴びる存在となった。その証拠に、英BBCによる期待の新人リスト「BBC Sound of 2021」で2位になったほか、音楽ビデオの専門サイト・VEVOによる注目のアーティストリスト「Artist to Watch 2021」にも選出された。さらに昨年は、「Brit Awards 2022」の新人部門で、Rising Star Awardを受賞するという快挙を成し遂げた。そんな新進アーティストのデビュー曲『Deep End』は、あらゆる角度から心に寄り添う楽曲を生み出している彼女を代表する一曲だ。

Holly Humberstone - Deep End (Official Video)

『Deep End』は、4姉妹のホリーが落ち込む姉のために書き上げた。彼女はサビで、〈できるならあなたの薬になりたい  ベッドから出る理由を与えたい〉とつぶやく。ここ数年間で、メンタルヘルスについて話しやすい社会的雰囲気が醸成されてきてはいるものの、今もまだ“心の病”=“恥ずかしい”という考えが払拭できず、苦しみを一人で抱え込んでいる人も多い。私の知人もその一人だったが、ホリーが姉に「大丈夫。いつもそばにいるよ。その悩みを聞くよ」と声をかけたように、“どんなときもあなたの味方”だと伝えたら、悩みを打ち明けてくれるようになり、少しずつ元気を取り戻していった。もし、あなたの大切な人がつらそうにしていたら、「味方がいる」と教えてあげて。その気づきが、心の不調から抜け出すためのアクションを起こす第一歩になるかもしれないから。

ホリー・ハンバーストーンの『Can You Afford To Lose Me?』をチェック!

文/海渡理恵 編集/国分美由紀

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