アンガールズ山根さんとひとりっP、広島愛&ニッポン愛を深めあう!【突ワン第11回】

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旅を愛するみなさま、お待たせしました。コロナ禍にお休みをいただきましたが、この度「ひとりっPの突撃ワンダートーク in The World」=「突ワン」がめでたく復活。第11回目のゲストに、アンガールズの山根良顕さんをお迎えして、熱く旅トークをさせていただきます! 地元広島のRCCテレビで「元就。(もとなり)」という番組収録のため、少なくても月2回は帰省するという山根さん。ひとりっPの5冊目の新刊『昨日も世界の果てまでひとりっぷ5~行くぜ、ニッポン編~』で広島をフィーチャーしていることもあり、広島愛を深く語りあいたい!と今回、対談となりました。では、ふたりの旅トークへ、いってかえり~!

地元の話は地元の人から聞きたい~!

ひとりっP(以下P):コロナ禍となって早2年、国内を回っていたんです。そこで「国内編ができる!」と思って、新刊昨日も世界の果てまでひとりっぷ5~行くぜ、ニッポン編~を作ったんですが、いろいろ各地を回ってみて、そこのエリアの水先案内人みたいな人がいてくれると全然違うということ。広島はたまたま仲のいいライターさんが広島出身、そしてここ3年くらいで知り合った広島在住のファッションデザイナーさんがいらして、その方々に教えてもらって行ったら、すべて当たり! 間違いなさ過ぎて、すごい!ってなりました。

山根さん(以下Y):そうなんですね。

P:なので、この「突ワン」インタビューでもぜひ、「ご当地の情報をご当地の人に聞きたい!」「広島のことも聞いてみたいんだけど」って言ったら、うちの社内に広島に通うカープファンがいまして、「アンガールズのおふたりはテレビ「元就。」を地元でやってるよ。」って教えてくれて。出身でも頻繁に帰ってないとあんまり情報ってアップデートされないですけれど、「番組は週1でやってる」と聞いて、スバラシイ!と、熱烈アタックさせていただきました。

Y:ありがとうございます。

P:そして、広島修道大学ではインカレの旅行サークルだったそうで。

Y:はい。旅行にたくさん行くというよりは、企画サークルですね。年に1回旅行を企画して大学の友達だったりとか一般の大学生にチラシを配りに行って、「こういう旅行やるんで来てくれませんか?」みたいな感じです。バス会社を手配したり、色々やってましたね。

P:それは旅がお好きだったってことなんでしょうか?

Y:全然そんなんじゃないです。いろんな大学から人が集まるから出会いもあるかなっていうチャラい気持ちで入ったら、先輩達はどっちかって言うと企業みたいなことをしたくて作ったサークルで……。広告取りに行ったりするのとかめちゃめちゃ大変でした。

P:仲間で楽しく旅する系ではなく、企画した旅できちんと利益を出すのを目標にした、ミニ旅行会社的な本気サークルだったんですね!

きっかけは「はっさく大福」からでした

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P:そこで、本日のお題、広島のお話なのですが、広島に行かなきゃって思ったきっかけが、このかしはらの「はっさく大福」なんですよ。広島出身のライターさんがお土産ですってくれて、「めっちゃうまいんだけど、なにこれ」と。

Y:すごい美味しいですよね。

P:そうですよね、それで買いに出かけなきゃって思ったのが最初だったんです。ちなみに山根さんって甘いものは?

Y:すごく好んで食べるわけではないですけど、食べますよ。

P:なるほど。実は私、修学旅行で一度も広島には行ってないんですよ。中学も高校も京都や山陰でした。広島で原爆ドームを見たこともないし、それは問題じゃないかとずっと思ってたんです。それもあったので広島行くぞ、と出かけました。ところで、番組って週1でお戻りになって収録されてるんですか?

Y:月に2回、隔週ですね。隔週で2本撮りして帰ってます。

P:大分頻繁ですよね。

Y:そうですね、月2回は最低でも。別の仕事の場合もあるから、頻繁に戻ってます。

P:広島県内でも津々浦々お出かけのご様子なので、そんな山根さんご自身が「ここすごくよかった、大好きだ」という推したいスポットをぜひお伺いしたいです。

Y:呉市に音戸大橋(おんどおおはし)っていうのがあるんですけど、赤い橋が綺麗なんです。橋との風景や、島がよかったりします。あと段々畑が好きだったら、畑じゃないんですけど、「日本の棚田百選」にも選ばれた井仁(いに)っていうところもあります。

P:わー、棚田も大好きなんですよ。

Y:昔の田園風景じゃないですけど、今も残ってて。一見、人来ないだろうなって所なんですけど、カフェができてるんですよ。棚田を見ながら、そこでとれた野菜をのせたピザを食べられたりするんです。

P:洒落てる。そこは山奥になるんですか? 景色は一面山と棚田?

Y:山奥です。山と棚田しかないです。それだけを楽しみに行くような。

P:よいですね。

グリーンがかった海が落ち着くんです!

Y:千光寺公園のところからの島とか、うかい島とか…。島も楽しめますよ。

P:島のおすすめもありすぎてどこに行ったらいいかわからないっていうのがあって。Googleマップで見ていると人が住んでる島が結構ありますね。宮島は3回行っちゃいました(笑)。宮島のてっぺんから見下ろしたら、海がきれいでした。

Y:広島の海って、瀬戸内海全般ですけど、空の青を映した青くて綺麗な海って感でじゃなく、どちらかというとグリーンがかった海ですよね。それが、僕らは落ち着くんです。

P:なるほど。そういえば、宮島にいて、干満の差がでかすぎるんで、びっくりしたんですよ。

Y:そうですよね。激しくみえるのかもしれないですけどね。全国的に海の上がり下がりってそんなに差はないんじゃないんですか。

P:ええー! 誰か教えて。チコちゃん! そうですか。知ってはいたけど、厳島神社鳥居の下の水がなくなってるって思って。私が行った時も改修中で覆われていて、まったく赤い鳥居は見えなかったんですけど。さっきまでちゃぽんっちゃぽんしてたのにおかしくない?!って。で、調べたら、差が3、4mあるって。私は出身が石川県なんですけど、そんなにないです。

Y:ないんですかね。

P:波打ち際がちょっと移動するぐらいで、3、4mもあったら大変なことになっちゃうと思うんですけど。

Y:あんまり詳しく調べたことないんですけど。干満の差激しいのかな。

P:おそらく瀬戸内海がベーシックな方はそれがすごく特殊なことに気づいていらっしゃらないのではって思ったんですよ。

Y:たしかに鳥居は全部見えますし、それより向こう側にも行けますね。

P:そう。えーっ!て。歩いて渡れそうな勢いになっちゃったって。「貝をとらないで!」みたいに書いてあって、ここでとったらバチあたるなって。東京から行った、宮島を知らない人間は潮干狩りとかやっちゃいそうな。すごいな、と思ったんですけど。

Y:たしかにあそこで貝とってる人はいないな。

P:すぐ見つかりますよね。厳島神社の神主さんとかに怒られそう。

島はロマン!「多島美」広島!

Y:あとどこかな、広島の中だと、福山とか。

P:福山は何があるんですか?

Y:福山も景色いいですよ。島もあるし、「鞆の浦(とものうら)」っていう場所、わかりますか? 常夜灯(とうろどう=燈籠塔)っていう灯台みたいな明かりをつけるところがあるんですけど。そこはジブリの「崖の上のポニョ」の舞台として、風景が参考にされた土地として有名です。宮﨑駿さんが取材のために何か月か住んでいたとか。あと、焼酎、もち米、麹の3つに13種類の生薬を漬け込んで作られる、「保命酒」というのが名物です。

江田島(えたじま)はみかんが有名。島の景色も良いので、そこには一棟貸しみたいな宿泊施設が最近増えてたりします。

P:なるほど。そういう方々は、ご出身の方なんでしょうか、それともどこか他から移住してこられてるんですか?

Y:出身の方もいますし、東京とかで仕事していて、移住っていう人も。

P:それぞれの島に、素敵な宿がありそうですね。

Y:結構あると思います。島の数が半端ではないので。

P:そうですよね。いったいいくつあるんでしょうか。

Y:どこからが愛媛なのか、どこからが広島なのかが分かんないですしね。

P:やっぱり地元の方も分かんないんですか。

Y:わかんないです(笑)。

P:私も、それがすごく衝撃的で、もしかしたらすぐ目の前なのに、「あっち側は愛媛なんだよってことになっちゃうの?」って、広島の人に聞いたら、「そうそう、あるある」って。

Y:そうですね。言葉も近いですしね。島の名前聞けば、これ広島だってわかるんですけど、見た感じではわからないですね。ちなみに調べたら、有人が35島、無人も含めると142島です。

P:無人島多い!私、石川県出身なんですが、しつこいんですけど、目の前の海に島なんてほぼないんですよ。

Y:出るまでは何も不思議なことは思ってなかったですけど、上京してきて湘南とか見ると、波すごいなって。広島では台風の時ぐらいじゃないとあそこまでならないから。怖いですよね、あと島がないっていうのが怖い。

P:逆に! 大海原バーンみたいな。

Y:放り出されるような感じがして。全然感覚が違いましたね。

P:なるほど。あの多島感をもっと広島は打ち出した方がいいよって思ったんですが。

Y:打ち出してるとは思います。「多島美」という言葉もあったりするので。島を見てて、県外に出た人の方が落ち着く感じはあると思います。「ああ素晴らしいんだな」っていうのは、よく分かる。ロケで有吉さんとかと一緒に回ってた時も、ずっと島を見てましたね。

P:わかります。ひょっこりひょうたん島がそこら中にある。島に対してロマンを感じちゃうんです。こんなにいっぱい島がある、人が住んでる。あー橋で繋がっているとこもあるけど、繋がってないとこもある!って。そうなると住民はどうやって暮らしているのかなとか。

Y:フェリーでね。

P:そう、でもどういう船の航路はどうなっているんだろう?「そうなんだ、ここからここに行くんだ、ここが唯一の交通手段かな」、みたいに航路地図を見ながらいろいろ想像して、妄想が広がってたりするんですけど。

Y:美味しい魚もとれるし、石川の人とかから考えると大きくはないですけど、小魚が多いですね。身のしまった鯛がとれたりとか。美味しいですね。

P:すごいと思いました。もしかして高校とかの同級生に島の方がいるんでしょうか?

Y:高校の同級生にはいないです。地元がちょっと島よりは離れてたので。でも親戚は住んでいて、みかん農家でした。

P:やっぱりみかん農家!じゃあみかんは買ったことがない?

Y:そうですね。その当時は買ったことなかったです。

P:やっぱり。フルーツ県の方はみんなそう言うんですよね。買ったことない、もらえるからとか。

Y:そうですね。みかん以外だとレモン。

P:最近広島はレモン推しがすごいですよね。

Y:僕は知らなかったですけど、レモン日本一っていうの。

P:超日本一ですよ!

Y:収穫量日本一なんですよね。でも環境的にはイタリアとか地中海と近いんでしょうね。天候もよかったり、島にある畑なども斜めの所で日当たりがすごくいいので。

P:日当たり良さそうですよね。島ではちょっと洒落た宿を突き止めて、泊りがけで行くのがよさそうですね。

Y:いいと思いますよ。

市電はただの市電じゃない!

P:あと行って驚いたのが「広島市内って、川が多くない?」っていう発見。

Y:川は多いですね。太田川の水系で6本あるかな、1本新しいのがあるから7本かな。

P:新しいの?

Y:新しいっていうか、基本的には太田川放水路、天満川、本川、元安川、京橋川、猿猴川の6本だったと思いますが、用水路とかいろんなのがあって……。

P:町でもすぐに川渡りますよね。「川多くない?」って地元の人に突っ込んだら、「多いんです。地盤の問題もあり、だから地下鉄がないんです」って言われて。

Y:そうですね。

P:「だから市電なんですよ」って言われて、「そうなんだ!」って、また勉強になったんですけど。

Y:もともとあんまり土地じゃなかったというか。川から流れてデルタ地帯、三角洲が土地になっている感じです。

P:なるほど。市電もガイドブックで見てたときはスルーしてたんですけど、行って着いて見た瞬間に「ヨーロッパじゃん」って思ったんですよ。「なにこれ、市電じゃないトラムだよ!」と、一人で騒いでたんですけど。なんか広島、洒落てるって。

Y:そうですね。ああいうのが走るようになって、おしゃれな街に見えるというか。でも古い車両が走ってたりとか。

P:いい感じですよね、ついトミカのミニカーも買っちゃいました。

Y:京都で使ってた古い車両とかが入ってたりするんですよ。

P:なんと!そうなんですね!あれをちゃんと走らせてるのが偉いな、と思ったんですよ。

Y:市民の足というか。使い慣れてれば、金額も安く行きたいところに行けます。

P:かなり網羅してますよね。

Y:いろんな系統がありますからね。

P:宮島のほうまで行ってるっていうのにびっくりしたんですけど。そんな方まで行くか普通って思って。「市電って中心だけじゃないの? なんでそんな遠くまで」って。ほぼJRと並走してるじゃないですか。

Y:もともと二車線あったんでしょうね。

P:市電の方が駅が細かく設けられていますよね。

Y:時間はその分かかりますけどね。原爆が落ちたあとも数日で車両を動かしたりとか。

P:原爆のVRツアーに参加したとき、市電が通る相生橋の脇で再生したのが、市電が原爆のあとに走り出すシーンだったんですよ。リアルな効果音、市電が走り出す音を聞きながら、「3日後に走った? なんで走らせられるの?」ってめちゃくちゃ驚いたんですけど。

Y:なんとか街を機能させないとって、皆さんすごく努力されたみたいですよ。

P:尋常じゃない努力ですよね。

Y:大変だったと思いますよ、被爆もされてますしね。

P:一面まるこげで何もないのに、なんで市電は走ってるんだっていう。映像を見ながら本当にびっくりしました。でもそれで、広島の人の市電に対する気持ちみたいなものは、私たちが思っているのと全然違う気がするって思ったんですよ。私、東日本大震災の後に初めて新幹線に乗るときに、なんで新幹線走ってるのって、すごく驚いたんですよ。一秒一分の遅れもなく時間通りに入ってきて、電力危機による節電のため暗くなった品川駅に。すごく驚くと同時に、すごく元気づけられたなって思って。

Y:広島の人たちもその当時はそうだったと思います。

P:市電が走ってる、ということでみんな勇気づけられたというか、元気をもらって頑張ろうと思えたと思うので。「市電はただの市電じゃない」って、あの時に思ったんです。VRを見ながら、ただの輸送手段じゃないって。

原爆は、現地で感じる学びを

Y:広島市内って原爆が落ちてるから、昔からの歴史的な物ってちょっと少ないんですよ。元々銀行だった所に、原爆投下された時に人が座っていて影が(残っている)、というような建物があるじゃないですか。

P:資料館にその現物が飾られていました。

Y:その当時、石で作られたものは割と残っているんですけれど、古い神社とかはすごく少ないです。だから見るべき所ってすごく難しいですね。それ以外のところは古いものが残っていないです。

P:そうですね、中心地じゃなくて周辺に行くといろいろあるけれども。私が広島在住のデザイナーさんと話していて、衝撃を受けたのはご飯を食べながら喋っていた時。「あそこは被爆建物だから」って言われて「被爆建物って何?」と思ったんです。

いや、意味はわかるんですけれど、それをみんなが当然のように知ってるのがびっくりだったんです。「あそことあそこは被爆建物です。なんで知っているのって」。それが衝撃的で、何か我々広島のことをちゃんと理解していないなってその時思ったんですよね。いろいろ話を聞いていたら、「小学校から高校まで原爆教育、平和教育を受けてるから」と。そういったことも知らなかったと思って衝撃を受けました。

Y:だから広島に旅行に来てくれると言うのはすごいありがたいというか嬉しいというか。なかなか目を背けたかったりすると思うんです。知らずにでも、ただ現地、広島に来てもらうとそういう建物が残っていたりするので。ぜひ来て見てもらって何かを感じてほしいなって。

別に僕らは平和の使者でも何でもないんですけれど、そこで生まれてるから。その場に立つと感じるものはあると思うんです、行った時に。観光したときに原爆ドームは一番わかりやすいと思うんですが、それこそ被爆建物とか、被爆した植物も残っているので。

P:ありました。小学校の校庭にその当時からの木です、みたいに。

Y:そうです。観光でいいところを見て、美味しいものも食べて。その爪痕、傷痕のようなものも見てもらった方がいいなとは思っていますね。広島に来るのであれば。

P:私は全員行くべきだと思ったんですよ。少なくとも日本に住んでいるのだったら絶対行くべき、とすごく思いました。自分が修学旅行で来ていないのはダメだったとまず思って、次に日本の小中高校の段階で広島の修学旅行を授業の一環に入れるべきだって強く思ったんです。

Y:そうですね、来てもらえると嬉しいし、勉強になるとは思うんですけどね。強制はできない(笑)。

P:いやもうそれは学習指導要領の中に入れてほしい。 そりゃあ授業で習いましたけど、そんなの全然だめだったと。 百聞は一見にしかずはここにある、と。

Y:それは思いますよね。

広島の本気の平和教育に触れる

P:まず平和記念資料館に夕方の3時くらいから行ったので、時間が足りない、自分が間違っていましたと反省しました。時期にもよりますが、その時は5時に閉館だったんです。「半分までしか見てないけど閉館。やばい!!」となり、 出直そうと思ったのと同時に、「説明の中で出てくるものを全部見て回りたい」って思い始めたんです。2度目のときは順番に回っていきました。小学校で被爆した校舎を残してるところあるじゃないですか。 あれもガイドブックで見たときは「そうなんだ」くらいだったんですけれど、資料館で見た時に、「これは行かないと」となったんです。

Y:そうですね。知ってから行くっていうの大事。

P:読んでいるだけじゃなくて、資料館で勉強すると、行かないとってなりますね。 実際行くと何で残ってるの、と。残っていただけじゃなくて校舎を建て直したときに、残っていた部分をまた使ったっていうのがびっくりで。どれだけ頑丈な鉄筋で戦前に立ててたんだろう。広島はお金持ちだったんだなーって。

Y:まあ軍都ですもんね。

P:そうか、だからですね。

Y:首都機能も一時期移転されていたし。だから標的になっちゃったんですけど。今またロシアが戦争をしているのを見ていると何でそうなっちゃうのかな、って思っちゃいますけどね。

P:そうなんです。「ない、絶対ない!」って。資料館に行ったら全員が思うと思うんですよ。「原爆はない!」と。

Y:科学はよく使えばいいなと思うんですよ。戦争の話ばかりになってあれですけど。平和であることをもうちょっと大事に感じられるような世界でありたいです。自分たちは平和学習とかを受けてきた分、そう思います。

P:さっきも言いましたけれど、広島の友人から毎年平和学習の時間があったと。「小学校の時から1年に1回。毎年だから学校も大変で、どんどんシリアスな内容になっていくんだよ」と言ってました。

Y:そうですね。8月6日が登校日だったり。8時15分はみんな黙祷したり。

P:広島出身の友人は、8月6日は毎年必ず帰省するんですよ。実際自分が平和記念資料館やあちこち一通り全部見て、「広島に帰る理由が分かったわ」と思いました。

Y:確かに東京など県外に出ると、「扱いが小さかった、みんなあんまり気にしてないのかな」って思うときもありました。ずっと引きずってるよりは、平和だから良いことだとは思うんですけどね。でももうちょっとみんなには知ってもらいたいなとは思います。だから広島に行こうかな、見てみようかな。別に原爆ドームがきっかけじゃなくても全然いいと思うんですが。

P:そうですね。私ははっさく大福がきっかけです。

Y:何かのきっかけでも、広島に行ってくれることが嬉しい。それは人生の中で平和のことを考えることに繋がってくるんじゃないのかなって。ぜひ行ってもらいたいなとは思いますけどね 。でも強制はできない(笑)。

P:いやいや、私は義務化すべきだと思いますけれど。本当に私は行く前と後で意識が全然変わりました。平和は大事って思ってましたけど、心の底から大事だって思うようにならないとダメだなって。大量殺戮兵器とかもうありえない。絶対ダメ。なぜダメなのかが学べて理解できました。そして、そもそもの広島の皆さんの努力が素晴らしい。ボランティアの方もすごくたくさんいらっしゃるし 。

Y:すごかったと思いますよ。だから東北で地震があった時も、記憶に留めとかないといけないし手助けできることがあれば、という意識は高かったと思います。原爆でダメージを受けたから。

P:他人ごとじゃない、と。

Y:広島の牡蠣業者の方が仙台に牡蠣の筏を直しに行ったりだとか、そういう交流もありますもんね。

P:ちょっと伺いたいんですが、平和教育って具体的にどういう教育だったんですか? それもあまり発信がないから我々は分からないんですよ。

Y:佐々木禎子さん(「平和の像」のモデルの方)が原爆を受けた後に白血病になったように、みんな痛い思いをした、というお話を聞いたり、戦争で何も関係ない方が亡くなられたという話を聞いたり。「はだしのゲン」の映画を集まって見たり。毎年同じようなことでありはするんですけど、年齢が上がる毎に感じることも違ったりするので。原爆落としたことが悪いというよりは、戦争そのものを引き起こした、原因というのを考えさせられたと思います。

P:素晴らしいですね。

Y:実際に家族を亡くされた方はいろいろな思いもあった思いますが、アメリカ人に恨みがあるというよりは、戦争にたどり着いてしまった日本の流れも良くなかったよね、ということをいっぱい教えられた気がします。

P:なるほど。広島が平和教育を本気でやってるということを、日本人全員知った方がいいとも思ったんですよ。単に世界でたった二つの被爆地の一つ、というだけじゃないんだからって。それがどういうことなのかを広島の皆さんは骨の髄から分かっているし、「それを伝えていかなければいけない」と活動されてるんだな、というのを行って初めて本当に理解できました。

Y:そうですね、でも行かれた方が、広島出身じゃなくても発信してくれてる……(っていっても僕は別に広島代表じゃないですけど)。それも世の中のためになるなと思いますよ。カープに入団された県外の方が、「8月6日です、その日は平和のことを考えましょう」っていう一言だけでも影響力は違うと思います。

カープを愛する真の気持ち

P:資料館で毎日講話をされている方もおっしゃっていました。「皆さんが感じたことを誰かに伝えてくれるだけでも全然いいんですよ」と。平和記念式典で小学生のふたりが平和への誓いを行いますけれど、「すごいな、メモを読んでないって」と思って。それをタクシーの運転手さんに言ったら、「あれは確か広島市内の小学校の持ち回りです」とおっしゃってたんですよね。

Y:多分そうだと思います。大人だとしがらみとか色々あると思うんですけど、子どもだから素直に伝わってくるっていうのがありますよね。

P:あれを見ていると広島がすごく真剣なんだな、というのが伝わるなって思いますね。

Y:そうですね。小さい頃から平和とカープの教育はセットで受けてます(笑)。

P:平和とカープ(笑)。カープもそうですね。原爆VRツアーで、復興を応援する意味で作られたっていう話が出て。だから広島の人ってカープをめちゃくちゃ応援してるのかなって。成り立ちがそういうところからスタートしてるっていうのもびっくりでした。

Y:シンボルみたいな感じですよね。阪神・淡路大震災があった時は「頑張ろう神戸」で、みんな一致団結したし応援できたと思うんです。カープはそういったハシリというかシンボルですね。

P:前からそんな球団あったんだっていうのが驚きで、成り立ちが真剣なものだったということに感動しました。だからみんな広島の人達はカープ、カープの応援するだなーって。カープを愛する気持ちの根っこが真面目な理由だったんだと。

Y:その意識はかなりお年寄りの方が多いですけどね、カープを応援してるとだんだんそのことにも話が及んでくるというか、知ってくることはありますけど。そうじゃなくてまずは応援してます。お父さんの機嫌も良くなるし(笑)。

P:それ大事ですよね(笑)。もう一つ思ったのは広島の方って地元愛強くないか?と。めっちゃ強いですよね? 私、地元金沢に対して、広島のみなさんみたいに思っているかというと、熱量が全然違う気がします。

Y:原爆が落ちたからっていうのはあると思うんですけど。でももともと地元意識が強いし、県外に出る方も多いです。県外に出て広島ってこんなにいいところだったんだって再発見することも多いようです。

P:広島自体が魅力的なところだから。

Y:それもありますしね。

P:なんでこんなに熱くみんな広島を愛してるんだって。すごく愛してる感が強くて。地元愛の強いエリアってありますよね。何だろう、カルチャーが強いんですかね。沖縄は分かりますけど。広島は広島カルチャーが?

Y:広島独自のところもありますからね。あとは中四国の雄だっていうプライドの高さもあると思います。

P:矜持的な感じですかね。

Y:そうです。僕らがトップなんだっていう。いいところだしっていう。それはすごく感じますね。

P:なるほど。今すごく理解できました。

Y:だから岡山に瀬戸大橋が通った時めちゃくちゃ悔しかったです(笑)。しまなみ海道ができたときはめちゃめちゃテンション上がりました。やっと四国と繋がれたという感じです。

山根さんおすすめの美味いもん

P:では、ぜひ教えていただきたい美味しいお店、この店のこれうまいんです!っていうのがあったら教えてください。

Y:「くにまつ」の汁なし担々麵とか美味しい。

P:広島に行って知りましたけれど、汁なし担々麺は広島の名物なんですね。弊社のある神保町にも支店があります。

Y:僕は担々麺自体、汁がないのが正式だと思うんですけど、広島の汁なし担々麺は細麺の感じなんです。「キング軒」も神保町にありますよね。

P:ちなみにお好み焼きはいかがですか?

Y:お好み焼きは「越田(こしだ)」っていうところです。お世話になってるというかよく打ち上げで行ってたんですけど。広島市内です。

P:何系のお好み焼きですか? 広島のお好み焼きって結構パターンがありますよね?

Y:そうですね。麺の種類とかも、生麺、ゆで麺とありますよね。生麺じゃなかったかな、越田は。ガーリックパウダーかけるような感じですね。

P:美味しそう~! 次回行きます。麺は蒸し焼きの柔らかいのじゃなくてパリッと焼き付けて? キャベツは大量で、生地はちょびっとですか?

Y:そうですね。僕は肉玉をオーダーします。

P:なんかうどん入れるのもありますよね。

Y:うどん入れる人もいますね。父親がうどん麺の硬いのが嫌だって言って、ちょっと柔らかめのを頼んでいました。

P:お好み焼きにうどんを入れるのは、ちょっとびっくりしました。

Y:あとは、市内じゃなくても大丈夫ですか? 僕の小中学生時の塾の先生が「紺屋(こうや)」っていうラーメン屋さんを今やっているんです。そこのラーメン、美味しいです。個人の塾だったんですけど、そこでもラーメンを作って振る舞ってくれたりしてたんです。その先生が無添加のものにこだわって生活してる先生だったんですけど。塾やめてラーメン屋に転身して。

P:ラーメン作り好きが高じて。

Y:はい。もう結構長いこと続いてるんです。

P:行かねば。何系ですかここの麺は? 広島独特の豚骨に醤油系ですか?

Y:広島は中細麺に豚骨醤油のラーメンなんですけど。神奈川の横浜の家系ほどギトギトはしてないんです。しかし、紺屋はその感じではなく、いろんな種類のラーメン出してますね。

P:ちなみに今、食べログを調べてみたら、紺屋は井上古式醤油とチョーコー醤油をブレンドしたタレを使っていて醤油が人気と書いてあります。ラーメン好きなら知らない者はいないって。

Y:素材にこだわってますよね。

P:そうですね。醤油だけでも美味しそうな…。でも元は塾の先生って。みんな知らない、しかも山根さんの(笑)。

Y:僕らの同級生とかがラーメン作ってもらって食べてて、「美味しい美味しい」って言うからラーメン屋になったんだよって今も会ったら言われますけどね。お前らのせいだよって。

P:すごくいい塾ですよね。

気になる広島とむずびの関係

P:あと、「むすび」とみんなが呼んでるおにぎりがあるお店が多くて。なんであんなに広島の人はおにぎりが好きなのか気になってます。

Y:確かに。むすび好きですね。

P:絶対食べるべし!と言われて、「むすび むさし」にも行きました。うどんとむすびを頼んで、確かに美味しいけど、何でみんなこんなにむすびとセットで食べてるんだろう、と不思議に思いました。

Y:なんでって聞かれるとわかんないですけど、むさしとか行くとそうですね。うどんとむすびですね。

P:ラーメン屋も餃子屋にもあったんで。ラーメンとむすび? 餃子とむすび?って不思議に思って。ラーメンにチャーハンやご飯っていうならわかるんだけど、そうじゃなくてなんでむすび? なんかあるよね、って思いました。特殊ですよ。

Y:おにぎりとは言わないですもんね。むすび。

P:そう、しかもむすびって言う。私の中で緊急課題になっているので。なぜ広島はおにぎりが盛んなのか、そしてなぜむすびと呼んでいるのかっていう。

Y:結び。そうだなーなんだろうね。美味しいお店、いっぱいあるけどなあ。チェーン店になっちゃうけど「ちから」っていううどん屋さんとか。

P:それ言われました。行ってないんですけど、うどん好きなら行った方がいいよって。

Y:何がすごい特別にすごい感じとかではないんですけど、美味しいですね。広島のうどん好きで食べますね。おだしの感じで関西風で麺は本当にスーパーで売ってるようなお馴染みの麺みの味たいな。それがいいんです。

P:「わ、モッチモチー」みたいなこともなく普通の麺ですよね。

山根さんのひとりっぱー時代の行先は?

P:ところで、山根さんご自身は旅ってお好きなんですか?

Y:そうですね。大人になってからですけど、仕事するようになってお金に少し余裕ができてからはちょこちょこ行ってましたね、一人で。

P:そうなんですか! ひとりっぱーさんですね。ちなみにどのようなエリアに?

Y:京都がデビューで、その後は全国各地のお城などを見に行くのが好きで。

P:城男子?

Y:城男子かもしれないです。すごく詳しくはないですけど。

P:天守閣があったら見に行ってやるぞ絶対に、とか?

Y:天守閣あってもなくても。ない方が良かったりするんですよ。結婚してあまり行くこともなくなりましたけど、一人だった時は見に行ってましたね。

P:印象に残っているお城、ここが好きみたいなのってありますか?

Y:現存天守の犬山城とかいいなと思いましたね。どういう風な意図で作ったのかな、どう攻めづらいかな、自分が足軽だった場合どこまで行けるかなあとか考えます。この空堀の前で「もう俺やられるなー」とか。ここすごくいい立地だけど、家賃いくらぐらいかな、とか。

P:すごい!そんなことを思いながら城を巡っている⁉ 番組の「元就。」にぴったりですね。

Y:そうですね。松山城もかなり良かった。丸亀城の石垣がすごく高かったりとか。

P:石垣の高いお城はそりゃ攻めづらいですね、足軽は大変!

東京から広島へは飛行機? 新幹線?

10年以上前に弊社のイベントでアンガールズさんに書いてもらったサイン色紙を編集部に飾っているのですが、この度追記いただきました!編集部の宝。

P:ところで、広島って、東京からどう行くか悩ましい場所なんです。新幹線で行くにしても4時間ぐらいかかりますよね。飛行機で行くにしても、羽田空港まで行かねばだし、広島の空港に着いてから市内には1時間ほどかかるし。なのでどっちがいいのかわかんないんですよね。だったら新幹線で寝てくほうがいいのかとか。ちなみに山根さんはどのパターンで行かれるんですか。新幹線と飛行機は?

Y:ロケ地の場所によります。

P:なるほど。空港よりだったら飛行機、駅よりだったら新幹線で。

Y:帰りは新幹線で帰るとか。早朝便があって、早めにつけるのが飛行機なので、飛行機が多いですけれど。帰りは新幹線の方が楽じゃないかな。

P:飛行機で行ったら、広島は近いじゃんって私は思いました。広島は遠いってイメージがあったんですけど。

Y:そうですね。距離的には広島まではすぐ着くんで。1時間半かかんないぐらいですかね。空港に着いてそこからまた時間がかかるんですよね。どこに行くのもまあ1時間ぐらいですね。空港へのアクセスもバス乗ったりとかなんで、大変だなあとは思うんですけど。それでも行く価値はあるんじゃないかなと思います。いろんなところ見られるんで。

P:確かに。いつも広島市内に出てるけど尾道はこっち側にスッていけばいいんだとか。

Y:そうですね。それこそ芸北の庄原の方にも抜けられるし。

P:あと空港自体も好きでした、広島空港。

Y:でも霧が出るんですよね、時期によっては。

P:聞きました。欠航になっちゃうから気をつけたほうがいいよって。あとアクセスできなくなることがたまにあるって言ってました。高速道路が通行止めになっちゃって、飛行機は飛んでくるけど空港に誰も行けないっていう。それまた難儀やねと思ったんですが。

Y:まあでも新幹線もあるし。ぜひ。

P:次は海水浴に行きたいと思っているので、島狙いで。

Y:島狙いで行ってください。いっぱいありますしね。

P:よりどりみどりで(笑)。今日は本当にありがとうございました。

PROFILE

Yoshiaki Yamane/山根 良顕(アンガールズ)
お笑いコンビ、アンガールズを2000年9月に結成。『ジャンガジャンガ』のショートコントで大ブレイク。子どもの誕生後、Instagramを開設。YouTube 「やまねパパちゃんねる」では、筋肉トレーニング動画も話題に。広島の街ブラバラエティー「元就。」は2010年から続いている。

 

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photography:Taku Matsuda

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